細野「異邦人」アゲイン
細野 晴臣 “HoSoNoVa”
2011.
04.20
今作の宣伝用のポスターを見た時、「細野さん、顔色悪いなぁ、大丈夫かなぁ」と思った。というか顔が土色で陰が強くなってたんで、そろそろやばいんじゃ・・・と正直思った。
しかし、聴いてみて、顔色土色の理由がわかった。細野さんは、「異邦人」にもう一度戻ったんだと。 トロピカルダンディー=ホソノ サンに。
前作が、アメリカ的なものだとすれば、今作はもう、「ちゃんぷる×ちゃんぷる」。以前から、沖縄やカリプソ、ニューオーリンズ、ルンバ、昔の映画音楽などなど、さまざまな自分の嗜好する音楽を大きな鍋で料理してきた同氏。今作は20世紀のポップミュージックの伝承の意味も込めて、カバーと自作の12曲。しかもカバーは”○○氏のカバーのバージョンに近いカバー”とか、もうどうなってんのか・・・。
しかしそのことで、暗にポップミュージックは「ずっと続いてるし、ずっと変わってる」ということを示している。
細野氏の「混ぜ混ぜ嗜好」と「ポップスの伝承」と「渋み」が混ざった作品を最新作としてCDで聴く。これは興奮以外のなにものでもないと個人的にはぷるぷるしてます。ライナーも含め、音楽への愛情と聴く人へ届けるという感じがすごくいいです。ひさしぶりに作品を作品として手に取れました。宣伝文句は「38年ぶりの全曲歌ものアルバム」。「ホソノハウス」から「ホソノ場」へ。
内容どうこうはやめときますが、「ホソノ場」は、フランスとアメリカ大陸と日本の間のあったかい島にあるらしいです。