いろいろに結実
Flying Lizards “Music Factory”
2011.
01.28
Flying Lizards名義での1st アルバム。「段ボールドラム」「屠殺場跡で録音」「歌の下手な友人を起用」など、なんともソソる、ワードで埋め尽くされたアルバム。
アカデミックな芸術性と肉体的ブラックミュージックをイギリスの寒空の下、「あんだけ勉強してきたけど、なんとも釈然としない」といった20代半ばの悶々でくっつけた作品。
Alan Vega”Jukebox Baby”同様やっていることは、楽譜上ではいたって普通のロックンロール。(実際シングルカットの曲は、「Money」と「Summertime Blues」のカバー2曲)音の配置/代替と音色によりここまで変わるということを示した宅録作品。
充実した設備の中では生まれ得なかったショボショボサウンド。未完のまま放置されたような各トラックがよけいにイメージを掻き立てる。